南都仏画展を観に奈良博へ。いつも近鉄奈良駅から歩いて行きます。
7月の終わり、たくさんの観光客と鹿のふんに道を阻まれつつ、汗をかきながら到着。

主催にNHKの名前があったので、日曜美術館などの番組に取り上げられる前にと早めに行きました。更に平日の昼間ということもあり、ゆっくり観ることができました。
見どころ満載。国宝展では展示中に行くことができなかった、薬師寺の「吉祥天像」を間近で拝観できて感無量。やっぱり皆さん、特にじっくりと眺めている感じがしました。うつくしいです。
私は仏画や仏像が好きですが、まったく詳しくありません。かわいいな、かっこいいなで見ています。
今回のかわいい代表はやっぱり、善財童子が文殊菩薩の勧めで各地の徳のある人たちを訪ね歩く「華厳五十五所絵巻」。
こちらも、超国宝展でも出品されていましたが、人の列であまりゆっくり見られませんでした。今回じっくり見られて良かったです。
それから、世田谷山観世音寺の「不動明王および八大童子像」。
キリッとした像も多いんですが、どれも笑みを含んだような表情で、かわいいとかっこいいが同居していました。着物の柄も凝っていて、色彩再現したもを見てみたいです。
あとは、私が行ったときは展示されていなかった「春日荼枳尼天曼荼羅」。
実物を見たかった。白狐に乗った荼枳尼天と雲に乗った勢至菩薩がうつくしい。特大の月輪は、豊受大神を表しているかもしれないそうな。
奈良博おなじみのクイズに、大人ですが参加。参加賞?のステッカーをいただきました。アンケートに答えて空海のもいただきました。やった。


にぎわう奈良の町を背に、しずかな館内。人はいるけど、しーんとして涼しくて、居心地が良いです。


今回グッズはあまり買わず。
まず図録。でっかく分厚い。
表は、釈迦霊鷲山説法図のお釈迦様。下の方におじいちゃんが何人かいますが、お弟子さんでしょうか。
今回初めて知ったんですが、弟子のひとりの周利槃特(しゅりはんどく)って、レレレのレおじさんのモデルなんですって。掃除で心を磨いて悟りを開いたんだそうです。

裏は、吉祥天倚像が納められている厨子奥壁の七宝山図。白象が、わはははーと笑いながら、あらゆる願いを叶えるという宝珠をまき散らしています。
厨子の左右に梵天と帝釈天が描かれていて、併せて吉祥天曼荼羅を表しているそうです。表情がとても良い。

それから涅槃図ピンバッジ。中身が分からない仕様で、引き当てたのはこの子でした。ゾウさん狙いでしたが、アヒルさんでした。この子はお供えするお花をくわえて駆けつけています。かわいいですね。
袋に九州国立博物館とシールが貼ってあったので、今回限りのグッズというわけではなさそうです。またいつか出会ったらゾウさんチャレンジしたいです。
涅槃図は、みんなが思い思いに悲しむ様子が描かれています。同じ構図でも、より動きが派手だったりしておもしろいです。涅槃図にかわいいとかおもしろいとかは違うのかもしれませんが。

それから、お決まりのはがき。

春日曼荼羅、春日龍珠箱、吉祥天象。
春日曼荼羅は、はがきだと見えづらいですが、背景に御蓋山と春日山があり、神鹿が雲に乗ってぴゅーと飛んできたところです。
よく見えませんが背中に榊を乗せていて、お月様みたいな鏡の中に本地仏5尊が描かれています。
春日龍珠箱は、神鹿にまたがった春日四所と若宮の周りに眷属たちが描かれています。カニや魚もいます。どういうモチーフなんだろう。
吉祥天は衣装がおしゃれ。首飾りや腕輪のキラッとした感じ、薄いベールのような羽織。密教経典の陀羅尼集経に、吉祥天像は「十五歳くらいの未婚の女性、身は端正で赤白色に表すべき」とあるそうです。
吉祥天のルーツは、バラモン教・ヒンドゥー教の神で最も美しい女神と言われるラクシュミーだそうなので、同じく美しいんですね。
十五歳頃歳くらいの未婚、というのは決めた人の趣味でしょうか。なにはともあれ、その美しさに魅了されて癒やされている私としては、陀羅尼集経にそのような文言を入れた方に感謝です。
帰りに仏像館にも立ち寄りました。
金胎寺 弥勒菩薩座像が、修理完成記念で特別公開されていました。こうやって代々、守りつなげてくれる人がいることに感謝です。

名品展も催されていて、浄土寺の阿弥陀如来立像を拝むことができました。上半身が裸なので「裸阿弥陀」と呼ばれている阿弥陀様で、布製の服を着せて祀っていたそうです。
大きくて圧倒されます。快慶作と書いてあったと思うんですが、作品リストには記載されていませんでした。
私は十二神将がこよなく好きなんですが、奈良博所蔵の十二神将立像もとても良いです。写真撮影OKなので、スマホに何枚も収めてしまいました。接写できるいいカメラが欲しくなります。
仏像館は、9月14日から令和10年春頃まで改修工事で休館します。しばらくどどーんと入口にいた金峯山寺の金剛力士像も、奈良博では見納めです。
二王門は令和10年度の完成をめざしているそうなので、次にお会いできるのは金峯山寺ですね。楽しみに待っています。

